奈良山友会 山行の記録 

雨は夜、テントで寝ているときに。
歩行中は降らなかったラッキーな山行
表銀座縦走
中房温泉~燕岳~大天井岳~西岳~槍ヶ岳~槍沢~上高地

2014
827()31()

<メンバー>
.pike  マークン、なべちゃん

<コース・コースタイム>
8/27(
)
奈良20:00 - 5時間で安曇野(仮眠)

8/28()
6:50
中房温泉燕岳登山口7:00 - 10:05合戦小屋10:25 - 11:30燕岳テン場12:05 -
12:35
燕岳12:55 - 13:30 燕山荘テラス-燕岳テン場

8/29()
燕岳テン場4:55 - 7:20大天井分岐 - 7:50大天荘8:20 - 8:30大天井岳8:35 - 8:42大天荘8:50 -
9:12 P2,832(
ルートミス引き返す)  - 大天荘分岐9:35 -
10:10
大天井ヒュッテ10:25 - 12:20ヒュッテ西岳・西岳ピストン ~ 13:30西岳テン場

8/30()
西岳テン場3:55 - 5:05水俣乗越5:15 - 7:00ヒュッテ大槍7:35 - 8:35槍ヶ岳山荘・槍ヶ岳ピストン10:25 -
11:15
坊主の岩小屋 - 12:05天狗原分岐13:00 - 13:40水俣乗越分岐 - 14:05ババ平14:30 - 
槍沢ロッジ14:55 - 15:25一ノ俣15:35 - 16:25横尾

8/31()
横尾7:40 - 8:40徳澤・涸沢フェスティバル徳澤会場9:20 - 10:15嘉門次小屋10:45 - 11:45河童橋


今年の夏は台風がきたり、梅雨の様に雨が続いたり、
天候不順で山行を計画したリーダーは、ころころ変わる天気予報にかなり悩ませられたと思う。
(…そう! これだけ不安定だとね!)

今回もまさしくそうで、ギリギリまで、決行か中止か、判断に苦しんだ。
最終的に、日程前半の予報が悪くなかった(後半、予報通りに崩れたら山行中止、直ちに下山する)のと、
“お天気坊や”の異名を持つリーダーの運を信じて、決行。


8/27(水)

近鉄奈良駅、20時に出発。


8/28(
木)
午前1時、安曇野のタクシー会社に到着。
中房温泉までのタクシー乗車と車を下山予定の上高地、沢渡駐車場への回送を依頼している。

2階会議室で軽く一杯飲んで、仮眠。
明日からの好天を願いつつ…、外は雨。


8/29(
)
5:00
雨は上がっていたが、どんよりとした空。
タクシーで中房温泉、燕岳登山口に6:50到着。「美しい日本の北アルプス」の案内板が迎えてくれた。

身支度をして、表銀座縦走スタート!!
今日は軽く、燕岳テン場まで。

登山道は樹林帯で、階段が多い。
蒸し暑くて、かなり汗だくになった。
第1~富士見ベンチを経て合戦小屋に。
お約束のスイカにかぶりつく。

pikeリーダーは、なんとビール!!!
…だって、スイカは800円、ビールは500円だから…(^^;)

そして、アルプス三大急登といわれる合戦尾根・・・あんまり急登とは思わなかった・・・。
燕山荘への最後のステップを上がると、そこは大パノラマ。

穂高~裏銀座の山々が私たちを圧巻のお出迎え。
目に映る風景に、どの登山者も声をあげていた。

テン場はガラ空き。
他に一張りのみ(まだ早いので後に増えるけれど、好きな場所、広くて平らな場所に張れた)。

テント設営後すぐに、燕岳山頂へ向かう。

有名なイルカ岩、メガネ岩を通過。

 

可憐なコマクサも残っていた。

北アルプスでは珍しい白い岩と砂とハイマツの緑のコントラスト。
白砂青松が素敵な燕岳に登頂!!

最高な瞬間その1.

 燕山荘に戻り前のベンチで、槍穂の山並みを眺めながら生ビールで祝杯をあげた。

マークンは、大ジョッキ+小ジョッキのお代わり…。

登山の醍醐味を味わう。
少し昼寝をして、日本酒を片手に夕刻の山と語らう。
流れるガス、沈む夕日、ブロッケン。

 

最高な瞬間その2.

 今宵の晩御飯は、なべちゃん担当。
初日ならではの新鮮野菜のバンバンジーと中華スープ。

夜は満天の星空、夏の星座と天の川が煌めいていた。

最高な瞬間その3.

 
8/30(
)
朝食は、鶏肉をあえたケンミンの焼きビーフンで腹ごしらえ。

 

今日は、縦走前半の大天井岳~西岳。
西岳テン場が今日の寝床。

 

ヘッドランプを点けて出発。
歩きやすい大天井岳までの稜線歩き。

 

 

 

蛙岩、大下りの頭、徐々に明るくなり、槍が朝焼けに染まってきた。

最高な瞬間その4.

 
 

 


 天国を散歩するように順調に楽しくルートを通過、7:50に大天荘に到着。

朝のビールは美味しいよ~って…、いただきました。
大天荘のトイレは感動的なくらいキレイだった。

大天井岳をピストン。

 

 

ここでのリスタート後すぐ、槍への分岐をテン場の通路と思い込んでしまい、常念岳方向に進んでしまった。

槍ヶ岳方面の矢印が反対側にだけあって隠れていて、
常念へのあまりにも綺麗な天上の小道にすっかり誘われてしまった。

 

このミスは8:50 - 9:12まで。
気づいたのは、P2,832
「あれっ、おかしいな?」で、引き返す。
やってもうた!

でも、おかげで雷鳥の母子のパレードが見られた。

失敗だったけれど、なぜか最高な瞬間その5.

 

大天荘に戻り、テン場の間を通って下り始めると、やっとアルプスのルートって感じがしてきた。

 

大天井ヒュッテで少し水を飲んだ。
ここから西岳までは、とても歩きやすい整備されたルート。

 

槍を右方向に見ながらアルプスの縦走を噛みしめる。
時折、お花畑も。

最高な瞬間その6.

 途中にある「ビックリ平」って、名前ほどビックリするようなところではなかった。

雲が邪魔をして山々のピークが見られない時もあるが、東鎌尾根が伸びて槍につながる稜線がとても美しい。
北鎌尾根もその荒々しい背中を見せている。

双六、三俣、鷲羽、水晶、野口五郎も。
縦走の醍醐味!

最高な瞬間その7。

 ヒュッテ西岳が見えた。展望がいいと評判のテン場はもうすぐ。

ヒュッテ西岳に着くと早速、ビールを買う。

天気予報を尋ねると今晩から雨が降り、明日は崩れるとのこと。
仕方がない、覚悟しておこう。4日間のうちには雨もあるよね。

気を入れなおして西岳をピストン。

 

西岳ピークから、気高く天を刺す槍の穂に見とれていた。

最高な瞬間その8.

 下りの途中で猿の群れに出会った。

ヒュッテ西岳に戻ると入り口周辺で、イタチによく似たかわいい「おこじょ」がちょろちょろと遊んで?いた。

まだ子供のようで小さい。
初めて見る野生動物との出会いがうれしかった。

テン場は、見晴らしが絶景!
常念から蝶、振り返って穂高~槍、テント設営後、槍穂が正面になる西向きのテラスでビール。

日差しが暑かった。

最高な瞬間その9.

 二、三泊目の食担のマークンがご飯を炊いてくれた。無洗米をコッフェルで。

 

火加減、蒸らしにコツがある。気圧の影響か少し芯があるが、肉丼と卵スープは、なかなかの一品だった。



明日は雨の状況次第で、水俣乗越から降りるつもりだと二人に告げた。
夕暮れのテン場は夏の終わり、秋の気配が漂っていた。
夜、目を覚ますと雨がフライを叩いていた。
いや、でも明日は上がる、きっと。


8/31(日) 

西岳でのテント撤収時は雨が上がっていたが、
いつ雨が降り出してもいいようにレインスーツ、スパッツ完全装備で4時出発。

最低鞍部水俣乗越まで樹林帯の急な下り、真っ暗闇でなかなか進めない。
コースタイムに10分遅れで水俣乗越に着いた。

 

ここから登り返して槍の肩まで。

日差しが届くようになり、青空に大喰岳、中岳が浮かび上がった。

さらに進むと進行方向正面に青空の中に聳える大槍が姿を現した。
やったね~

最高な瞬間その10.

 7時ヒュッテ大槍に到着。
レインスーツを脱いで、さっそくビールで喉を潤す。
ヒュッテ大槍の売店には、地酒やウイスキーの酒瓶が所狭しと並べられていて、
『次回は是非、お泊まりください』と誘われた。

ヒュッテ大槍からは東鎌尾根も最終場面。
もう一登り。
梯子、鎖の連続でマークンも馴れてきた。

殺生ヒュッテ左手に見下ろして、行く手に大槍。
よく見えている。
もう少し…、もう少し。

8:35槍の肩に着いた。
ザックをデポし、貴重品だけ持って穂先に。

先客は一組。
あいにくの雲の中だったが、互いに写真を取り合った。
空いているので何の遠慮もなしに穂先に長く留まることができた。

僅かな時間で雲の間からだったが、以前に登った山々が覗き、嬉しくなった。

最高な瞬間その11.

 そろそろ降りる時間かなぁ?マークンも名残惜しそうだが、降りよう。
先頭をサクサクとなべちゃんが行く。
穂先からの降りもバランスがよく軽やか。

肩の小屋の自販機でビールを買って、槍沢を眼下に眺めながら、今夜のテン場を決める作戦タイム。

徳澤まで?、横尾か? ババ平はトイレがNGだし、小屋までビールを買いに行かないとダメ。
殺生なら明日が長い。

やはり徳澤か横尾まで行こう。
ザレて滑りやすい槍沢を降る。

見てみたかった坊主の岩小屋を覗いて、新田次郎の「槍ヶ岳開山」を思い出しながら播隆上人のことを考えた。
よくここで53日間も籠もられたものだ…。

隣の雪渓ではスキーを楽しんでいる人もいた。
8月の終わりにスキーもいいな。

 天狗原分岐で休憩。
なべちゃんがコーヒーを煎れてくれた。
ガーリックトースト、スープに浸したフランスパンが美味しい。

マークンを先頭にリスタート。
意外にも途中200mほど雪渓を降る場面があり、いつもにない今年の雪の多さだった。

岩壁には雪解け水で多くの滝ができていて、その滝の数と水の多さに驚いた。

ババ平の水場で水を補給、トイレは相変わらず。
何とかならないのだろうか?

大学生の山岳部がV6V8の大きなテントをいくつも設営していた。
ザックも100120.とデカい。
昔ながらの伝統なんだろう。

槍沢ヒュッテをすぎ、大曲、そして一ノ俣で休憩。

今日は、横尾までにしよう!二人に告げた。
やがて立派な横尾山荘に到着、16:25

空いたテン場でも、他のテントから少し離れてテント設営。
横尾山荘でビールで乾杯。

今日も美味しい夕食が食べられる。
山の神さまに感謝。

 

昨日は芯が残ったご飯も水に浸しておく時間を充分にとると、うまく炊けた。
ふっくら。美味しい!

それにフリーズドライの野菜を混ぜたワンタンスープ、お腹いっぱい。
夕食後は宴会。
ウイスキーが足りなくなった。

なべちゃんが日本酒を買ってきた。
「大信州 純米」、淡麗で口当たりがよく、とても美味しかった。

 横尾では遅くまで飲んだ。
朝はゆっくり起きられる。
夜は雨だった。

明日は雨でもいい。

 
8/31()
起きると雨は上がっていた。

朝のよく冷えたビールを自販機で買い、山荘前のベンチで楽しむ。
今日は嘉門次小屋で岩魚の塩焼きとビールを楽しむ予定。

 濡れたテントを手早く撤収して、徳澤に向かう。

徳澤に着くと何やらイベント開催中、ヨガをやっている。

覗くとヤマケイの涸沢フェスティバルの徳澤会場となっていた。
クイズラリーに参加して、全問正解でヤマケイのオリジナル手ぬぐいをgetした。

サンプリングの試供品もたくさん貰って大満足。

さかいやブースでは足裏のテーピング体験が思いのほか良かった。
疲労した足裏のアーチの回復にテープは効果覿面だった。

 

嘉門次小屋でお気に入りの岩魚の塩焼きを食べる。
マークンは定食。

ビールと岩魚、最高な瞬間その12.

 

左岸周りで河童橋に、五千尺ホテルでワサビコロッケをほおばり、お土産を買い、ターミナルから定額タクシーで沢渡へ。

近くの一軒宿、荒巻温泉『子宝の湯』で4日間の汗をさっぱり流した。
ここはレトロな味のある温泉宿で、飾ってある昔の写真は上高地がまだ遠い時代、古き良き時代の雰囲気を醸し出していた。

 帰りの高速は、一宮での事故渋滞はあったものの、19:30に奈良に帰着した。

 小屋やスマホで見る天気予報には、本当に悩まされたが、天候に恵まれた山行だった。

参加メンバー、お世話になりましたm(_ _)m

 

文・写真:なべちゃん・pike