奈良山友会 山行の記録

曽爾
古光山〜後古光山

2011年3月6日



<メンバー>
L.キレイ
クー、さよちゃん、yokko、リギ、ha-min、サンキュー、
タンタン、buhiko、JA、ウオンテッド

<コース・コースタイム>
桜井8:00−大峠・登山口9:05−南峰9:50−10:20古光山10:30−クマタワ11:20−
後古光山11:45−昼食(12:05〜12:35)−休憩(約15分)−長尾峠13:15−大峠14:00


 桜井線で一人来るタンタンさんの到着で、11人全員の顔が揃い、
1時間足らずで曽爾の古光山登山口、大峠に着いた。
天気予報通り、集合時間の8時頃には晴れていた空も、登山準備をする今、
皆の頭上には、むらむらとした灰色の雲が広がり、雨を予感させた。

 登山道は、斎場の左手から始まり、L.のキレイさんを先頭に11人が後に続いた。
いきなりの急登である。
しかも登山道はあまり踏まれておらず、枯葉が足元を埋めて滑り易い。
草や木の枝を掴んで、体を引っ張り上げて登る感じである。
上の方で黄色い悲鳴が聞こえた。buhikoさん、又転んだのか知らん?

 それでもどんどん高度が稼げ、後方真正面には1週間前に歩いた高見北尾根の全貌が見渡せた。
高見山頂より左手には、長々と続く三峰山への尾根。その先にピラミダルな山容を覗かせているのは、
おとどしの梅雨さなかの6月、pikeさん、ロザリアさんのたった3人、会山行で登った局が岳である。
台高の山並みがその遥か南の方に延々と延びている。
ひときわ白く雪をまとっているのは、何山だろうか。

少し傾斜が緩んだところで、恒例のジャンケン大会だ。
男女5人づつの同数なので、男女に分かれて予選。
グーを出してあえなく一人負け。決戦では、「負けるかも」と弱音を吐いたリギさんだが、
これはグーを出されて一発負けした。1月の摩耶山に続き今年2度目である。

 ここから先きも急登が続き、やがて南峰に着いた。
ここから本峰を見ると、南峰の方が少し高く感じられた。



後で登山地図を見ると、960mの南峰より7mほど低いことが判った。
5万図では両峰の水平距離は5ミリに満たず、手を伸ばせば届く距離にありながら、
小ピークがいくつもあり、北面は雪が消えずに残っていた。
ピークをつなぐやせ尾根が続き、イワカガミがところどころに群生していた。



急な上り下りを経て、やっと5つ目が古光山の山頂だった。
 真北には、亀山、亀山峠を隔てて二本ボソ、倶留曽山が高まりを見せ、
その稜線から曽爾高原にかけて、狐色のススキ原が広がって見えた。
 集合写真を加古川から来たという単独行の男性に頼み、撮影後、次の後古光山に向けて下り始めた。
ゆるいスギやヒノキの植林帯を10分ほど下ったところで、
道を間違えたことに気付き、頂上まで引返した。
道標や赤テープがありながら全員が見落とした、不思議なことである。

 さて、先ほどとは約90度方向を変え、改めて後古光山を目指して下り始めた。
リョウブ、ミズナラといった喬木に混じり、アシビが多く見られる。
後1ヶ月もすればスズラン形の白い花が見られるだろう。

しかし、そんな思いを一瞬のうちに掻き消すがごとく、劇下りが続きに続いた。
幾本ものロープが難所に懸けられているが、足元は数日前の雪が積もり、
一部は解けて滑り易いので、片時も気が許せなかった。
そんな時に、東麓のみつえ高原牧場から聞こえて来る、
牛ののんびりした鳴き声が場違いな感じで、思わず笑ってしまった。

 やっとのことで、クマタワに着いた。タワとは峠のことである。タオと同義。
ここは曽爾村太郎路と御杖村菅野を結ぶ旧道の峠であった。
今は北の長尾峠が林道で通じているが、昔は多くの人や物資が行き交ったでことであろう。



 少し息を入れて、短いが岩のごつごつした急斜面をロープや岩角、
木の根などを頼りに登って行った。



20分ほどで後古光山の頂上に着いた。そこには360度の展望が待っていた。
しかし、西方曽爾側から吹き付けてくる風が冷たい。
皆それぞれに山岳同定を楽しんだ後、山行の実質的なゴール長尾峠を目指して下っていった。
右手の疎林斜面には、残雪がきれいな縞模様を描いていた。



 昼食は、陽だまり組が展望組に勝って、少し下った風を避けた登山道脇で摂った。
食後10分ほど歩いたところに気持ちのいい草原があったので、
そこでまたティータイムと称してしばらく休んだ。
風音は聞こえるものの、ここは別天地のようで風もなく、皆思い思いの場所に座り込んだり、
寝転んだりして、お菓子を振舞われ、短いながらも楽しい一時を過ごした。

 植林帯の階段道が終わり、長尾峠に飛び出した。車がめったに通らない林道を道一杯になって、
めいめいおしゃべりしながら45分ほどで大峠に戻った。



そこで車に乗り込み、今歩いて来た林道を長尾峠を越えて、お亀の湯に到着した。
 正式には曽爾高原温泉といい、泉質は、炭酸水素塩泉で美人の湯という。
入るとぬるぬるし、肌がすべすべになる。いかにも効き目ありそう、という感じだ。
 入浴券を買おうとするや、「待った」がかかった。
回数券を買うというのである。2枚余ることになったが、
入浴後、残券は体調不良で入浴しなかったキレイさんが、
ダフ屋よろしく1枚500円でよその人に売り捌いてくれ、1人700円のところ400円で済んだ。
関西の女性(敬意を表して、敢えておばちゃんといいません)の経済観念の確かさ、
すごさを思い知ったことだった。

 休憩室で清算を終え、お亀の湯を後にした。
予報より早めに降り出した雨の中、再び集合場所の桜井駅で解散となり、
スリリングかつ、癒し満点の早春の山行を終えた。




文:ウオンテッド 写真:ha-min・クー