奈良山友会 山行の記録

雪と岩の燕岳

2006年5月2日〜4日


燕岳

<メンバー>
L.山遊亭軟弱、トレモロ、悠山、porori

<コース・コースタイム>
<5/2> 平端駅〜中房温泉駐車場
<5/3> 中房温泉登山口 7:40→第一ベンチ 8:15→第二ベンチ 8:55→合戦小屋 11:10合戦沢の頭 11:50→燕山荘 13:20(テント泊)
<5/4> テント場 6:00→燕岳 6:30⇔6:55→テント場 7:20(テント撤収)7:55→合戦小屋 8:40→ 第一ベンチ 10:15→登山口 10:40


昨年からこのGWの春山に向けてトレーニングの段階を踏んで、待望の春山アルプスに臨みます。
六甲蓬莱峡でのアイゼンワーク、雪山日帰り山行、雪山テント山行、
そして1月は八ヶ岳小屋泊山行と今日のために雪と装備に慣れ、アイゼン、わかんの実地訓練を重ねました。

コースは2コースで涸沢岳テント泊と燕岳テント泊です

GWの天気予報は、Very very good! 雪多し! 雪崩注意! ヤッホー!

2日 平端駅〜中房温泉駐車場

2パーティはお互いの無事を祈りあって同時に平端駅を車で出発です。燕組は中房温泉に向かいます。
GW中のこと、駐車場が満杯になる恐れがあり今夜は中房温泉まで直行です。

これは正解でした。夜が明けるとかなり満杯、帰りは林道脇にズラッと止められて出るのが困難でした。
(深夜1時 過ぎ到着で第2Pに空きがありました)

夜空には晴天を確約する星たちがキラキラ、チカチカ煌いてささやきあっていました。

3日 中房温泉(1,450m)〜燕山荘テント場(2,704m)

  朝です! 青空!快晴!雪! 
 はやる心で出発します。登山口から雪ですが、大勢の人が入って白い雪とは言い難い状態です。
明るい日差しの斜面をジグザグ に切って上り、第一ベンチでアイゼンをつけます。ベンチは殆ど雪に埋まっています。
第二ベンチまでは分かりましたが第三ベンチ、富士見ベンチは全て埋まっ ているようで確認出来ません。
風もなく絶好の春山日和で道も、どの休憩ポイントも混雑です。連休、人気コース、快晴とあれば仕方ないか〜。

 樹林を通して大天井の白い山並みが見えるようになり、安曇野の町が小さな箱庭のように小さくなりどんどん遠 くなります。
変わって有明山、大天井、東天井、横通岳が間近に迫ってきます。

 合戦小屋は屋根まですっかり雪に埋まっていますが、入口の雪を避け営業しています。
大混雑、座る所もありません、と言いつつちゃっかり座りますが。

 森林限界を過ぎると青空と雪しかありません。

 合戦沢の頭は大展望です、槍の穂先が見えて来ました。
ここでもう動きたくない〜と言うくらいゆっ〜〜くり休憩させてもらいました。

 大好きな青と白の世界です。この空と、この雪と、この山に会いたい一心でここまで来たのですから。
燕、槍、鹿島槍、針の木、白馬、剱…ゴツゴツの北アの秀峰が青空の下、真っ白に輝いています。

胸いっぱい…、感激…

燕山荘まで白いピークをいくつか越えます。

 燕山荘は予想通りのすごい人出、取りあえずテント場に直行し6人用テントの場所を確保します。
L.の指導の下、雪を平らにしテントを張りペグをさして完了、しばし休息です。

陽が傾いてきました。

 エネルギッシュな太陽がトーンダウンし、光を和らげ、穏やかな色に変わります。

夕陽が稜線に落ちる最後の瞬間まで息を詰めて見守ります。
残照に山々が染まり、山際に赤いラインを残し、やがて消え、アルプスは眠りに落ちます。

 中房温泉登山口 7:40→第一ベンチ 8:15→第二ベンチ 8:55→合戦小屋 11:10合戦沢の頭 11:50→燕山荘 13:20(テント泊)

標高差1,254m 歩行5時間40分

4日 テント場〜燕岳(2,763m)〜中房温泉

 5時前、テントを出ると燕山荘前は東に向かって人だかり、空と雲を染め上げた鈍い太陽がぽっかり顔を出しま す。
薄暗い夜明けから数分の内に光をふりまき、あふれさせ、山を目覚めさせて明るい朝になります。

6時、いざ燕岳へ。気温−6度、道は凍っています。

 山頂へは雪と岩のミックスルート、奇岩の間を抜け、上り詰め30分ほどで山頂です。

ど ちらを向いても雪のアルプス大パノラマ!朝日に山肌をピンクに染めたピカピカのアルプスにまた感激ひとしおです。
爺〜鹿島槍、常念〜大天井、白馬三山〜五 竜、氷の剱、立山、数日前雪崩のあった針の木、槍〜穂高連峰。
(涸沢組さんはこの稜線上のどこかにいるはず)
アルプス真っ只中にいる幸せにコトバを失って しまうのは私だけではなかったはず…。

 涸沢組さんも同じ感動で、あふれる思いでこの稜線を見ていますか?

 目とHeartからあふれる分はそれぞれ好きなアングルでカメラに収めて帰りましょう。

 いつまでもこの世界に浸っていたいけれど、心残して下山します。

 雲一つない空を背負って下山です。
今日も抜けるような青空、朝の清清しいアルプスに私は未練たっぷりです。
下山道も上り、下りの数珠つなぎ状態です。

 ショートカットしながら、半分滑りながら、この雪遊びは楽しい〜、速い〜。
時々誰かが雪にまみれています。足が抜けない〜!
軟弱さんがピッケルで雪を堀ってあげて脱出の場面もありました。
雪にふれて皆童心に返り、笑い、喜び、屈託ない笑顔です。

展望の稜線から樹林に入り、中房温泉まで雪と遊びながら下ります。

 燕岳には何度か雨、強風で止む無く待機、撤退の記憶がありますが、今回ですべて上書きし、
個人的には数年前の立山縦走に次ぐか匹敵するかの大快晴、大展望の山行になりました。

終始サングラスを外せませんでしたが、4匹のメガネザルにならずにすみました。

 

テント場 6:00→燕岳 6:30⇔6:55→テント場 7:20(テント撤収)7:55→合戦小屋 8:40→ 第一ベンチ 10:15→登山口 10:40


燕山荘から燕岳 日没
山頂から北燕岳と立山方面 山頂から槍、穂高を望む

 

文・写真:porori