奈良山友会 山行記録

木曽御嶽
花三昧のお池めぐり

2005年7月23日・24日


御嶽山頂

参加者24人

<コース>
 黒沢口・中の湯(六合目) − 行場山荘(七合目) − 女人堂(八合目) − 石室山荘 − 覚明堂(泊)---
 御嶽山頂(3,067m) − お池めぐり(一の池〜五の池、賽の河原) − 五の池小屋 − のぞき岩 − 濁河温泉(六合目)


 木曽御嶽(御嶽山)は、他のアルプスの山々とは一線を画し、孤高かつ神聖な存在感のある山です。
御嶽教で知られる宗教の山であると同時に、その圧倒的な広さと雄大さは他に類を見ない量感があり、一種独特の魅力を備えた山です。
 幸いにも天候に恵まれ、展望、花、お池めぐりと、御嶽の魅力を満喫してきました。

第一日(7月23日)

 早朝に奈良を出発したバスは、御嶽教の施設が無数にある林道を登り、ちょうどお昼に六合目に当たる中の湯に到着。
ここまでの道にある御嶽教の施設の多さ、参拝されている夥しい数の信者を見ただけでも、御嶽がいかに「神の山」として崇拝されているか、よく分かります。
 ここ黒沢口の登山道は、御岳ロープウェイスキー場のロープウェイ(年間運行)を使えば七合目まで歩かずに登れますが、
わが山友会はそのような軟弱なコースは採らず、六合目(標高1,800m)からのスタート。最高峰・剣ヶ峰の頂上までの標高差は1,300m近くありま す。

 24名の参加者が4班に分かれてゆっくり登ります。たゆみなく登る道で、最初は少しつらい。
でも、下界では35度にもなろうかという暑さのようですが、標高が高いだけに暑いとはいえ吹き抜ける風がさわやかです。
登山道は、御嶽教の登山者が多いためか、完璧に手入れが行き届いています。
今日も登山者が多く、ひっきりなしにいろんなパーティと行き交います。感じからすると半分くらいは御嶽教の方々のようです。

 やがて左手に行場山荘が見えてきます。七合目のこのあたりから次第に樹木が低くなり、森林限界に近づいたことを知らせてくれます。
白いミヤマカラマツや黄色のオトギリソウなどの花が咲いています。
 ロープウェイ駅からの道を合し、なおもしばらくは休むことのない登りが続きます。
しかし、4ヶ月の赤ちゃんを背負った!女性や、80歳にもなる御嶽教の信者の方が登っておられる姿を見れば、これくらいの坂に負けてはいられませんね。


八合目・女人堂から山頂を望む


覚明堂にて

八合目の女人堂まで登りつくと、急に眼前の展望が開け、九合目から頂上付近に至るまでよく見えます。
我々 が今夜泊まる予定の覚明堂の小屋も見えています。しかし、見えてはいるけれど実はここからがまだまだ遠い道のりなのです。
とりあえず、ここで大休憩。岩の 間に咲くキキョウの蒼い花が心を癒してくれます。
小屋の前には石の鳥居と、石像や石碑が数多く立ち並び、まるで巨大な神社の中を登っているような気分になります。

女人堂を過ぎると岩の道となり、ゴロゴロして歩きにくい上に、標高はすでに2,500m以上あって、息がすぐ上がってしまいます。
風も強く、さっきまで の暑さが嘘のように寒い。あわてて長袖のカッターを着込みますが、岩陰で休憩する時などは寒さが身にしみます。
しかし、周囲を見渡せば、雄大などというような月並みな言葉ではとても表現できないほどの素晴らしい眺め。
遠くには雲海の中に乗鞍岳らしい山影が浮か び、下を見れば緑の美しい草原と豊かな森。
上を見上げれば真っ青な空の下に凛とした厳しさの漂う岩だらけの山頂。
360度に広がるパノラマを見ていると、 自然の素晴らしさを実感できる喜びが沸々と胸に湧き上がって来るのです。

八合目の女人堂まで登りつくと、急に眼前の展望が開け、九合目から頂上付近に至るまでよく見えます。
我々 が今夜泊まる予定の覚明堂の小屋も見えています。しかし、見えてはいるけれど実はここからがまだまだ遠い道のりなのです。
とりあえず、ここで大休憩。岩の 間に咲くキキョウの蒼い花が心を癒してくれます。
小屋の前には石の鳥居と、石像や石碑が数多く立ち並び、まるで巨大な神社の中を登っているような気分になります。

女人堂を過ぎると岩の道となり、ゴロゴロして歩きにくい上に、標高はすでに2,500m以上あって、息がすぐ上がってしまいます。
風も強く、さっきまで の暑さが嘘のように寒い。あわてて長袖のカッターを着込みますが、岩陰で休憩する時などは寒さが身にしみます。
しかし、周囲を見渡せば、雄大などというような月並みな言葉ではとても表現できないほどの素晴らしい眺め。
遠くには雲海の中に乗鞍岳らしい山影が浮か び、下を見れば緑の美しい草原と豊かな森。
上を見上げれば真っ青な空の下に凛とした厳しさの漂う岩だらけの山頂。360度に広がるパノラマを見ていると、
自然の素晴らしさを実感できる喜びが沸々と胸に湧き上がって来るのです。


イワギキョウの花


山頂からの二の池と乗鞍方面の展望

ゆっくりゆっくり、一歩一歩踏みしめながら登ります。遠かった上の小屋が次第に近づき、やがて石室小屋の直下を通過。
ここまで来れば覚明堂(九合目と山 頂の中間にあります)はもうすぐ。短い休憩を繰り返しながら、ようやく覚明堂に到着。
12時30分に出発して、到着は16時40分。
覚明堂は崖にせり出すように建てられた歴史ある山小屋。
大きくはありませんが男女別の入浴設備があって(御嶽には池が多く水が豊かなので他の小屋も風呂 があるようです)、
しかも幸いにも混んでいなかったので、山小屋としては比較的ゆったりした一夜を過ごせました。
ただし、問題が一つ。夕食前に缶ビールを買って(1本500円)飲みましたが、何と賞味期限がとっくに過ぎていました。
2004年12月までですから既 に半年以上前。しかも3,000mの山上で越年したわけですから一度は凍ったビールでしょう。
さほど不味いとは感じませんでしたが、不便な山小屋とは言 え、せめて「越年ビール」と明示して売ってもらいたいものですね。

  第二日(7月24日)

日の出は4時45分。小屋は崖っぷちに建っているので、小屋に居ながらにしてご来光を拝むことが出来ます。
晴天に恵まれて最高でした。
朝食を済ませ、出発は6時。覚明堂から御嶽(剣ヶ峰)山頂までは30分あまりの道のりですが、すぐ息が切れるので本当にゆっくり、休みながら登ります。
6時40分過ぎ、最後の立派な石段を登り切って、標高3,067mの御嶽山頂に到着。ただただ感激のひと言。

頂上には拝殿や社務所などもあってまさに神社の中そのもの。しかしワイドな大展望はまさに文句なしの素晴らしさで、その美しさには圧倒されます。
果てし なく広がる雲海と周囲の山々の展望、眼下に見える蒼く澄んだ二の池。神秘なまでに研ぎ澄まされた自然の造形美です。
頂上で全員(お守りか何かの買い物をしていて遅れた人がいましたが)で記念撮影したあと、しばらく休憩がてら山頂にいる喜びをかみしめたのでした。


 噴煙をあげる地獄谷


美しい三の池

山頂からは北西に向かい、お池めぐりのコースに入ります。
岩だらけの急坂を下り、雪渓を抱えた一の池(水は ほとんどなく伏流となっています)の横の尾根をたどります。
左は地獄谷と呼ばれる険悪な様相の谷。今も噴煙が上がり、硫黄の臭いがたちこめています。考え てみれば山頂にある多くの池はみんな過去の噴火口。
恐るべき自然のパワーを感じます。

鞍部から登り返したピーク(標高は約3,050m)からの展望もまた最高。背後には剣ヶ峰がよく見えます。
このピークを過ぎると道は右に池を回るように方向を変え、美しい二の池を右に見ながら坂を下ります。
周囲はお花畑となり、コイワカガミ、ハクサンイチ ゲ、イワウメ、チングルマなど、色とりどりの花を楽しめます。
まるで天国に昇ったような別天地です。下りきった賽の河原と呼ばれる草原にも花が多く、花好 きにはこたえられない場所ですね。

賽の河原から少し登り直し、避難小屋のある分岐を右にとって、三の池を右に見下ろしなから山腹をトラバースします。
このあたりも花の多い場所で、みんな 写真を撮るのに忙しそうです。
花の区別はなかなか難しく、名前を覚えるのはもっと難しいのですが、そんなことは抜きにして、ときかく綺麗なお花畑です。


コマクサの花

五の池小屋に着いて、冷たい缶ジュースで喉を潤し、しばし休憩。天上の素晴らしい散歩も終わりに近づきました。
小屋からは濁河温泉に向かって、長い下りが始まります。
時間にして2時間半、下り始めの砂礫の斜面には、高山植物の女王とも言うべきコマクサの花が見ら れます。

道は、最初はハイマツやシャクナゲの多い岩っぽい道ですが、
やがて「森林限界」と書かれた看板のあるあたりから樹林となり、樹高が次第に高くなっていき ます。
わずかの標高差でどんどん植生が変わっていくのがよく分かります。

途中、のぞき岩という急峻な尾根を通過し、お助け水という標識のある広場(ただし水はない)を通り、どんどん下ります。
長い下りですが、道は(黒沢口ほ どではありませんが)良く整備されており、危険な箇所も迷うような箇所もありません。

高さがあって楽ではない山ですが、天気さえ良ければ登りやすい山だと 言えそうです。
また、このルートには番号札が0番(濁河温泉)から42番(飛騨頂上)まで設置されており、
今自分がどの位置にいるかが分かるので、登ると きにも励みになりそうです。

五の池小屋からの標高差1,000m弱を一気に下り、右に行者滝の轟々と流れ落ちる音を聞けば、もう温泉は近い。
やがて2番の番号札のある広場に出て、 右に橋を渡れば濁河温泉です。

温泉で汗を流し、昼食をとって、大満足に浸りながら御嶽をあとにしました。
ただし、昼食の際に買った缶ビールとウーロン茶の うち、ウーロン茶はまたもや賞味期限切れでした。
皆さん、山での買い物には気を付けましょう。

木曽御嶽は素晴らしい山でした。今回リーダーとしてお世話になったトレモロさんはじめ、皆さんに心から感謝しています。


文:漫歩計 写真:トレモロ、漫歩計