奈良山友会 山行の記録

奥高野・奈良教育大演習林
清水ヶ峰
 
2002年11月10日

山頂・清水峰
山頂・清水峰

参加者13人

<コース・コースタイム>
登山口 8:50−十坪平 9:23−巨大トチノキ10:00−清水峰11:50〜12:25−合流ベンチ13:35−十坪平13: 51−下山口14:20

一週間前の「弥山川」山行で風邪をひいてしまった。大分よくなっていたものの、こじらせ ることが心配で登る寸前まで迷っていたのに・・・
登り始め ると風邪なんかどこへやら〜。まったく現金な私・・・!

まず全員橿原神宮駅で集合。ところが西口でいくら待てども誰も来る気配なし。
少々不安になっているところへリーダーの円ちゃんから電話。「今どこ やね ん?」私が「西口」と答えると、集合は「東口」とのこと。
えっ? 急いで車を東口へ移動。しかし、よく聞いてみるとリーダー自らみんなに西口と指定しておきながら、自分は何の迷いもなく東口へ!
オイオイ〜!・・・と まぁ、朝から橿原神宮の駅の構内をみなさん、右往左往してしまいましたね。
 ようやく全員集合したので3台に分乗して出発。

大淀町まで来たところで円ちゃん、いつものパチンコ屋「M」の道を通ります。ここは大峰の山々を一望できる円ちゃんお勧めのビューポイントなんです。
 (9月に「七面山」に行かれた方もきっと説明してもらったのではないでしょうか?)

車が下市町、西吉野村を通り、R168へと入るあたりから紅葉がきれいに見られるように なって来ました。
大塔村、猿谷ダムあたりの山肌一面の紅葉 は特に 美しくうっとり見とれてしまうほどでした。
前方を走る円ちゃんの車も紅葉を見ながら走っているのか、時折ブレーキを踏みます。よそ見していると危ないね。 気をつけなくっちゃ。

紅葉の演習林
紅葉の演習林

帰りのお楽しみである「夢の湯」の横を右折して下り、川沿いにしばらく奥へ走ると川原樋川に掛かる赤谷大橋が見えて来ました。
そこを渡ると奈良教育大学附属自然環境センターに到着です。
ここの施設は教育・観察会等のため誰でも事前に申し込ん でおけば利用が可能です。
また、今日の山行の奈良教育大学演習林は奈良県西南部に位置する高 峯、伯母子岳からの山稜とその山麓に流れる赤谷川との間にあり、
標高400m〜1,200m に位置する176haの広大な山林だそうです。

身支度を整え教育研究棟の裏側からゆっくり登り始めます。木で階段状に整備した杉や桧の 急坂をジグザグにしばらく登ると、間伐材で作ったベンチが ありま す。
歩き始めて間がないにもかかわらず休憩する私たち。せっかくですものね。まずここで衣服の調節。今日は先週と比べると暖かいのかな?

そして、またしばらく行くと十坪平に出ました。「じゅっつぼだいら? とつぼだいら?」と口々に言いながらまたまたベンチで休憩。

十坪平
十坪平で休憩。みんな楽しそう

ここはかつて伐採した木を搬出するためのロープウェイの起点だったそうです。

座りながら周囲をよく見ると、ヤシャブシやリョウブと名前が書いた札がつけられています。
「なるほど〜」と見上げながらもあんまりわかっていない私。
さ すが演習林と言うことで木々の名前が親切に書いてくれてあります。
他にもホオノキ、クリ、ミズメ、タムシバなどの雑木が多く見られます。
また、春にはミツ バツツジやアセビの花が美しいということなのでまたそれも見てみたいものです。

標高800mのあたりに行くと3回目のベンチがあり、ここは尾根を登る道とトチノキ回廊と の分岐です。
行きはトチノキ回廊を行くということで分岐を右に取ります。ここからはしばらく平坦な道が続きます。
円ちゃんが言うにはこれまでの急坂のお礼 だとか・・・。ほんと気持ちのいい道です。この途中には巨大トチノキがあるそうで、今日の楽 しみの一つです。

 しばらく行くと右手道の下にありました、ありました。急斜面を下りて近づいてその老樹の根本から樹幹を見上げると、ツルアジサイやサルナシなどの巨大な 鬘が絡まっています。
その姿は老樹ながらも他の樹木を圧倒して聳え立っており、威風堂々と見えます。さすが県下随一のトチノキ!
 トチノキの巨木の根元には大きな穴が開いていて「何人入れるのかな〜?」とワイワイ言いな がら昔の少女たちが入って行く姿はなんと無邪気なものか。
かわいいですよね・・・!

トチノキの巨木
トチノキの巨木

 内部は意外に広く6〜7人が優に入れるようでしたよ。

猿のように木に登る私
猿のように木に登る私

 私はというと、太い幹に魅せられてついついよじ登ってしまいました。
途中から足を掛けた鬘がミシミシと言い出したのと、円ちゃんが上の道から「下りる時 滑るから、やめときや〜!」と大声で言うので、
ケガをしたらみんなに迷惑かけるのであきらめた次第。
後で聞いてみたら円ちゃんも以前に上って滑り落ちそうなっ たとか・・・。やっぱりおんなじ山猿や〜!

この巨大トチノキと別れを告げ、しばらく行くと動物の糞を発見。
このあたりでは熊が出没することもあるという話をしていたので、「なんの糞か?!」とい うことになりました。
好奇心旺盛な私は早速細い棒切れそのものをツンツンして中身を探ってみることに・・・。
硬さはまだほのかに柔らかく、なにやら木の実 のようなものも見えます。
私の行動がみなさんから少々奇異に映った上、結局、判明せず・・・・です。

その後は右手にはずっと黄葉したブナなどが色鮮やかに映え、とても明るい道となり、これこ そみんなが楽しみにしていた秋の山行です。

ブナの黄葉
ブナの黄葉

そのうちトチノキ回廊終点のシャクヤク沢に到着。ここを右岸に渡ります。
このあたりは春に はヤマシャクヤクが群生するそうです。
私は今春、観音峰でたくさんのヤマシャクヤクを見ることができ感激したのですが、
それがちょうどこの山友会に入会し た5月半ばの頃だったなぁと思い出しながらその話を聞いていました。

 このあたりからは足元に少しずつ雪が見え始めましたが、前日に降った雨のせいかぬかるんでとっても登りにくい。
油断すると右手斜面の沢の方に足を滑らせ そうになるのを踏ん張りながら登ります。

 ようやく8号鉄塔のあたりに出ると、右手向こうに山頂らしいピークが見えています。
あれが頂上かと円ちゃんに訊ねてみますが、山頂はまだあの向こ う側だとか。
このあたりからは急に雪も多くなりまさに冬山の装いです。
木々にはさほど積もっていないところを見ると、風で飛ばされたりした雪のせいでより積もってい るように思ったのかもしれませんが、
寒さから言っても確かに冬山です。ここで少し多めに着込む私。 用心、用心!

その後、主稜の尾根に出ますが、これは伯母子岳から続く稜線だそうです。
このあたりは広くブナ林が続いた後、ヒメシャラの林になりました。その数 はとて も多く珍しい光景でした。
また、降り積もった雪の上にいろんな種類のカエデの葉っぱが、まるで誰かが満遍なく散蒔いたかのような所もありました。
もう少し 赤かったら何とも言えないのでしょうが、それでもポロリさんと「きれいやね〜!」と何度も言いながら歩いて行きます。

 尾根筋の道ははっきりしていませんが、リーダーのお陰で迷うこともなく、何度か緩やかな上り下りをして頂上の清水峰(1,162m)に到着。
山頂はわずかに東側が開いているだけですが、向こうには最初この山行と セットになっていた釈迦ヶ岳も見えます。あそこまで行くにはちょっとしんどそう〜!

美しい林を行きます
美しい林を行きます

ここではまず集合写真を撮り昼食にします。
しかし、とても風が寒いため、風よけに木々の中に入ったと思ったら、今度は頭の上に何度も雪が落ちて来ます。
余計に寒さを呼びとても落ち着いてご飯どころではありません。

しかしながらそんな中、今日はリーダー円ちゃんのお誕生日だということで、みんなからお祝いの「♪ HAPPY BIRTHDAY ♪」の歌が・・・!
その歌に大感激の円ちゃん。寒い山頂に一瞬あったかい空気が流れます。
しかし・・・やっぱり寒さには勝てない。食事をそそくさと済ま せると、片付けもそこそこに下山の準備。
「温泉!温泉!」と唱えるように急ぎ足で下ります。

帰りは登りと違うコースで、9号鉄塔を過ぎた所の分岐を右に取り新道を通ることにします。
しかし、またこの道もよく滑ること。みなさん、足に力が 入って 疲れましたね。
その後、平坦な道のブナの林になるとみなさん落ち着きを取り戻し、ゆっくり紅葉を楽しむ余裕も出て来た様子。
ブナ、ミズナラの黄葉
が織りなす色合いは何とも言えない清々しい美しさでした。

円ちゃんが推薦した通り、ゴミ一つなく、手入れの行き届いたいい山でしたね。
「夢の湯」で冷えた体を温めての帰り、車窓からの紅葉にまた見惚れながら、 その美しさを瞼に焼き付けるかのように見送ります。
「紅葉、雪山、温泉」のお得3点セットの山行に大満足の私たちでした。ありがとうございました。


文:のんぶー 写真:porori、円の亡者、ロザリア