奈良山友会 山行の記録

大峰
七面山

2002年9月21日〜22日


参加者9人

もう少しされど林道ほっかほか
雲立ちはだかる十五夜の月
願い叶わぬ七面山か願い叶う七面山か
 
<9月21日(土)>晴

近鉄橿原神宮駅東口に15時に集合。二台の車に分乗し出発。
途中で、大峰山系を見渡せるポイントが、某パチンコ屋前だと円ちゃんからホットな情報を得る。
聞 いてビックリ見て納得。山並の何処かに七面山が見えたかも?

一路南下し、国道168号線大塔村役場を左折し、林道殿野篠原線をジグザグに山越え。
見晴台で大峰吉野の山並みを眺める事が出来ます。Pさんの山行予定の 天和山も。

車は、いよいよ篠原から七面山へ と向かい、宮谷川に流れ落ちる宮谷滝・篠原滝。
七面谷の水の流れは早く澄み切り、暮れ残る西の空の余韻か、幻想的にさえ感じる車窓風景です。
車は上下・左 右に揺れ動き、現実の世界に引き戻されながら悪路を走行。
ところが、ほっかほかのコンクリート舗装の林道に遭遇。400mバックして待避所らしき路肩に駐 車する事になり今夜はここでテント泊。

宴会の準備がはじまり。見上げる夜空に星も十五夜の月も厚い雲に阻まれ、かくれんぼ。
闇夜に、九つの小さな満月のランプがピカッと光り輝き、手元を照ら し、何とも云えない好いムードを醸し出すのです。
先ずは、ビールで乾杯で〜す。円ちゃん、ギター抱え甘い声がみんなの知っている懐かしい歌を奏でる今夜 は、ギターの夕べ。
メンバーの"思い出のメロディー"が、順番に披露され時の経過を忘れ………。

<9月22日(日)>曇り

起床5:30→テント泊出発7:00→七面山登山口出発8:05→七面山西峰9:50→七面山東峰10:15→七面山西峰10:30→
アケボノ平10:45→槍の尾11:00→11:10アケボノ平(昼食)11:40→七面山西峰12:00→登山口13:25→テント泊14:20

 
左:ツリフネソウ              右:山頂にて

林道を400m進み、コンクリート舗装をそろりそろりと歩き、道を横切る沢の流水を通過し、九十九折の林道を登り、暫く歩くと七面山登山口に到着です。
ガレ場の登り・有無を言わさぬ急登のはじまりに、頂上まで辿り着くだろうか不安が募る。
人工林からブナ林へと風景の変化を楽しみ、ゆっくり呼吸を整える。
稜線に出ると、左に明星ヶ岳が姿を見せ、大峰奥駆道の稜線が見えるとみんなの歓声が上がります。
あぁ〜凄い、本でしか知り得なかった大峰の山並みが目の前 に見えはじめ、心ときめきました。
マジな話とお茶目な話、"明星"が出ると透かさず"平凡"に"平凡パンチ"と話が弾む山行です。

緻密に編み込まれたかの様な木の根っこ、立ちはだかる岩の連続に急な登りが重なり、気の抜けない道をするり・するりと渡り歩く。
汗が流れ頬を伝う僅かな 微風が頬を撫でる。七面山直下、猪のヌタ場の鞍部は先程までの風景とは一転、足に優しい木の葉のクッション道。
シャクナゲの急な坂も、ササが刈られ登り易 くなっています。

漸く、七面山西峰(1,616m)到着。左に東峰、右にアケボノ平の標識が立てられ、目の前に釈迦ヶ岳が聳えています。
リュックを下ろし、背中にヒンヤリ 感を持ちながらも、身軽になって東峰に向う。絡み合う木の根、岩のやせ尾根を踏み越えそろりそろり突き進む。

東峰(1,624m)は、樹林で視界が遮られています。300mの断崖絶壁の南壁(大)も一か月もすれば美しく色づき、訪れる登山者を和ましてくれるで しょう。

帰り道、緑豊かな草原の様に見えるアケボノ平に心の安らぎを覚え、こんもりと茂る槍ノ尾 をも目にする事が出来ます。
再びそろりそろりとやせ尾根を西峰へ と戻り、リュック担いでアケボノ平へと足を運ぶ。
ブナの林・ササの下草に足を踏み入れると一本色づいた木を見つけました。
秋は、もうすぐそこまで訪れてい ます。今の時期、七面山の唯一の花"トリカブト"が木の根元でそよそよと風に揺れながら咲いています。
下りきれば、そこはササの平原アケボノ平(1,510m)、左手に釈迦ヶ岳をはじめ列なる山並みを眺めながらリュックを下ろし、
シャクナゲを掻き分け掻き分け槍ノ尾(1,556m)を目指します。樹林 に囲まれた三角点にタッチ。
シャクナゲを掻き分け掻き分けアケボノ平へと戻り昼食です。
ササ原に腰を下ろし、東峰の南壁(大)の凄さに感動し、仏生ヶ岳の 西尾根・孔雀岳・釈迦ヶ岳が左から右に、
名前だけしか知らなかった大峰の素晴らしい山並みを、ゆっくりと見渡せる豪華な昼食タイムでした。時間があればゴ ロリと昼寝もいいですね。

 
左:美しい樹林を歩く                 右:槍ノ尾

帰り道、奥高野の山並みが遥かに見え、何故か何処に登っても見えるのが金剛山・葛城山だそうです。
西峰から登山口・テント泊地まで下ります。

  登りの体力・下りの技術とも、どちらもまだまだです。
焦らず・怯まず・遣り遂げた充実感で一杯の、願いが叶ったニコニコ下山の楽しい七面山の山行でした。
前夜の円ちゃんの甘い声のギターの夕べで夢心地。登山の後は、夢の湯で夢心地。皆さんどうもありがとうございました。

文:さらりさらさら 写真:円の亡者、ロザリア