奈良山友会 山行の記録

夏のフィナーレ
鳳凰三山

2001年8月24日〜27日

メンバー 2人

<コースタイム>
24日 大阪 21:42 急行ちくま―塩尻 4:00 6:02―甲府7:35

25日 甲府 8:00―夜叉神峠登山口9:14(バス)―登山口9:30―夜叉神峠10:23
―杖立峠11:53―苺平13:30―
南御室小屋―14:05(泊)

26日 小屋5:55―ガマの岩6:25―薬師岳7:05―観音岳7:48―赤抜沢の頭8:55―(地蔵岳ピストン)
―鳳凰小屋10:10―
燕頭山11:33―御座石鉱泉13:25 タクシーにて韮崎へ―(急行ちくま)―大阪 27日 7:28


数年前、北岳から見た鳳凰三山の美しい 山容とその響きに魅せられ今夏のフィナーレはこの山と決めました。
 天を突く地蔵岳のオベリスク、白砂青 松の岩とカラ松のオブジェ、そして花崗岩の崩壊した砂礫の中では、
このままそっと手にとって白いリボンを結べば素敵なフレッシュブーケになるタカネビランジの花、花、花!


岩かげではこの山特有のホウオウシャジンの深い紫が目にしみる様です。
 山も樹もお花たちもそれぞれに秋の足音を聞き、往く夏を惜しんでいるのでしょうか?
 ナナカマドは真っ赤な実をつけ、風はもう秋の匂い・・・

 急行「ちくま」は登山装備の人が半数以 上、京都、岐阜、名古屋からもぞくぞくとリュック族が乗り込んで金曜の夜の列車は満席です。

 翌朝、甲府から山梨交通バス1時間あまり で夜叉神峠登山口着。登山届を出して出発します。
 夜叉神峠までの登りはカラ松、ミズナラ等の樹林の中、道はしっかり踏まれておりいきなりあざやかな 朱色のフシグロセンノウが目に入ります。
カメラに収めていると登山道のやや奥にひっそりと、それでも誇らしげにレンゲショウマが蓮の花に似た可愛い花をた くさんつけています。

 一時間程登り詰めていきなり視界が開くと 夜叉神峠、一面のヤナギランと白峰三山のたおやかな姿はよくマッチしています。

 峠からは少しアップダウンを繰り返しカラ マツ林やシラビソのしっとりした緑の中を歩きます。
鮮やかな紫のトリカブト、マツムシソウ、ハナイカリ、アキノキリンソウ、オダマキ、ソバナ、トウヤクリンドウ、オヤマノリンドウはまだ少し固い蕾です。
や や時期は逃したようですが色とりどりのお花に出会います。

 
 苺平を過ぎセリバシオガマの白い小さな花に案内されて南御室小屋に到着です。
小屋ではおいしい冷たい名水がふんだんに流れ、こっそり汗に濡れたバンダナを洗ったら冷たくて、冷たくて手がしびれてしまう程でした。


(ヤナギラン)

 
       (タカネビランジとホウオウシャジン)

 
 翌朝、鳳凰三山にむけて出発します。
巨岩の立ち並ぶ砂払岳を過ぎて薬師岳は南アルプス絶好のビューポイントなのに、今日は雲の中でお目にかかれません。

 森林限界を過ぎると白砂青松の世界にかわります。
愉快な形の花崗岩にハイ松の緑が美しい稜線、砂礫の斜面はタカネビランジのお花畑!まるで砂に置いたブーケです。
ヤマハハコ、ウスユキソウ、ダイモンジソウなどで彩られた岩稜、ガレ場を辿り岩峰の観音岳山頂です。

 
 そして天にむかって最大級の主張をしている地蔵岳のオベリスクは三山のフィナーレにふさわしい迫力で迫って います。
ザックを置いて地蔵岳の岩登りを楽しんで心地よい風の中に小さな秋を感じオベリスクを後に一気に下ります。

 砂礫地から林に入ると透き通るような白いサラシナショウマの群生、緑と白だけのお花もなかなかに良いもので す。
鳳凰小屋付近では珍しいシラヒゲソウにも出会いました。

 燕頭山まではなだらかな下り、そこから急坂になるのですがこのあたりからはレンゲショウマの花畑で す。
まん丸の白い球のような蕾と下向きに咲くうす紫の花にカメラを向けると小さく風にゆれ微笑んでいるようです。
こんなにたくさんのレンゲショウマに出 会ったのは始めてで感激です。

麓の御座石鉱泉の湯でゆっくり手足を伸ばし帰途につきます。

 
 そして夏山の思い出も私の心の宝石箱に大切にしまいます。
 
   
レンゲショウマ           地蔵岳オベリスク
 

文:山遊亭ぽろり