奈良山友会 山行の記録

台高
大和岳・三津河落山
酷暑の大台ケ原 大展望に満足

2000年7月23日

【メンバー】8人


午前7時に橿原神宮駅で車2台に分乗した8人は、

大勢の人が釣り糸を垂れる吉野川の清流を眺めながら169号線を南下。

車の列を離れ、伯母峰から大台ドライブウェーに入ると車内からは突然歓声が上がりました。

それもそのはず。抜けるような青空の元、背後にはいくつものコブが連なったような独特の山容の大普賢岳が。

この方向から見るとその迫力が一層強調されるみたいです。

 まだ9時前にもかかわらず早くも駐車場はほとんど満杯状態で、この山がいかに人気があるのかが分かります。

車1台をここに、そしてもう1台を大和岳登山口に置くことにして8人は登山準備にかかりました。

簡単な自己紹介の後、9時に整列して出発です。


いきなりコバイケイソウの花が目に飛び込んできます、その前にはトリカブトも。

でも何やら葉の色が悪く元気がないみたいです。

「もともと湿地に自生する花、この日照りではいたしかたない」との高橋さんの言。

容赦無い夏の日差しがジリジリと歩いている私の首筋や腕を焦がすのを実感して、なるほどと納得する私でした。


 9時30分大和岳着。

これよりササ道となり、農林省大台ケ原測候所の建物のあるところでは北の展望が一気に開けます。

指呼の先に小白鬚を従えた白鬚岳。

その奥には薊岳を始めとして、明神方面や北部台高の山々がオールキャストで整列しています。


早速、田中さんと私は山座固定。

「池小屋山は?迷岳は?」時間もたっぷりあるみたいなので先ほど休憩したとこですが、

もう一度ここで休むことにしましょうか?

 

10時10分三津河落山へ。

狭い山頂だが木陰が多いのは大助かりで、またもや30分弱も休む始末。

静かな山行を楽しんでいましたが、中村さんから「あ痛!」の声が、目深に帽子を被り黙々と歩いていたので、

頭付近の枝で頭をぶつけた様子。


私はというと逆に上方や後方のよそ見ばかりで、

ササ道に横たわる倒木でつまずくこと数回、我が人生と同じや〜(涙)。


しばらくすると突然轟音をとどろかせ、県警ヘリが前方の大台駐車場方面へとんで行くではありませんか。

何か事故でも?と想像しましたが、

やがて聞こえてきたヘリからのマイク放送は、登山者に安全登山を啓発する内容で安心。

さすが啓発官、そうじゃなくて、警察官。


 


カエデの葉が強い日差しにグリーンのフィルターをかけて、

木肌がえもいわれぬ程微妙な色合いの大きなブナが林立する森に入ると、まもなく名古屋岳。

ドライブウェーと交差する川上辻へは11時の到着で、ちょっと早いですがここで昼食をとることにしました。


ところが私が座る後ろにはロープが張られ、

どうやら今歩いてきたこのコースと、ここから日出ガ岳へ向かうルートは植生保護のため入山禁止の様子。


逆コースならいいのかと何やら不思議な感じですが、ともあれここから日出ガ岳へはこのコースを取らず、

かといって日差しのきついドライブウェーを歩く気にならず、大台教会の前を通って満杯の駐車場へ。

ここから日出ガ岳へは、この時間なので服装や装備が全く異なる観光客の間をぬっての歩きでした。


山頂直下の木製展望台で集合写真を撮ろうとすると誰かが「海が見える」のひとこと。

そうです。整列する我々の後ろには真夏の尾鷲の海がキラキラと光っているのでした。


少しの登りで日出ガ岳のピークに到着。さすがに大勢の人々が休憩の真っ最中で、皆満足げな顔をしています。

我々のような団体からボーイスカウトの団体にマイカーで観光の人たち。


その中でひときわ目立つ苦しそうな顔の人に話し掛けると、

たった今しがた大杉谷から登ってきてここに到着したとのことでした。


展望台からはまるで槍から穂高の稜線のごとく、

山上ガ岳から釈迦ガ岳を経てまだその南まで、奥駈の山々が大パノラマで見えています。


絶好のお天気の下、指であるいはストックの先で行者還岳や八経ヶ岳を指し示す登山者の顔は、

いずれも大満足の表情だったのは言うまでもありませんでした。


文・写真:円の亡者